atamista

設立趣旨書

特定非営利活動法人atamista設立趣旨書

■設立趣旨

• どの町に行っても変わらぬ景色であるよりも、隣り町に行ったら、全く違う景色、違う文化、違う性格を持った地域であったら、隣り町に行ってみたくなる。
• 一人ひとりが「苦しい苦しい」と言っている地域よりも一人ひとりが笑顔で、そして何か新しいことを、楽しいことをやってやろうと思っている地域に行きたくなる。
• 何かをやろうと思ったとき、すぐに否定されたり、頭を抑えつけられたりする地域よりも、誰かが応援してくれたり、助けてくれたりする地域に関わりたくなる。
• 隣近所のことがわからず、おびえて暮らしている地域よりも、鍵を掛けずに出かけられるほど安心できる地域に住みたくなる。
私たちは、そんな地域をつくっていきたい。そう思っています。こんな地域だったら、きっと一人ひとりがなんとなく地域に誇りを持つことができるはずです。

経済成長ばかり追い求めてきた社会の中で、人々が疲弊し、地域が疲弊してきました。これからは、経済、社会、環境、生活をトータルに捉えた持続可能な発展ができる社会こそが求められています。そのためにはどこもかしこも同じ方向を目指すのではなく、一地域、一地域がトライ&エラーを繰り返しながら、自立モデルをつくっていくことこそが必要ではないでしょうか。だからこそ、私たちは地域にこだわり、地域の中で行動していきます。

しかし今、地域社会から、人が減り、経済が減り、つながりが減り、自然環境が減り続けています。
• 行政に依存しようとしても、行政は借金まみれでもはやこれに頼ることはできなくなっている
• 企業誘致等で大きな企業に依存しようとしてもグローバルな競争激化で地域社会にとって、これも難しい
• 人口減少、少子高齢化で社会の活力がなくなっている
• 地方の若者には職がなく、都会の若者の多くはワーキングプアや、あるいは過剰労働で大きなストレスと閉塞感を抱えている。
よいことは何もないように思えます。しかし、これまでの3年間、地域づくりに取り組んできて

 

地域の中にはこれからの可能性の芽があることを実感しています。
• 行政に頼れないなら自分たちでなんとかしようと動き出す人たち
• 地域の中で結果を出している経営者
• 自由な時間を社会のために役立てたいと行動するシニア世代
• いつか故郷や地方の町で起業や社会貢献をしたいという若者たち
私たちはこのような人たちが増え、一人ひとりが自立し、社会の問題解決をし、社会をつくり、社会を変えていく存在になっていくことを望んでいます。今は小さなこの芽が大きく育っていくことを望んでいるのです。つまり、自ら問題に気づき行動する自立した人が増え、地域の中で結果を出す経営者が増え、生きがいを持って暮らすシニア世代が増え、リスクをとってチャレンジする若者が増えていくことを。

そして私たちはこのように社会を変えていくことが、たった一人の想いや志から始まることを見てきました。一人の志が行動に代わり、行動が次の行動を呼び、そしてそれが周囲をも巻き込んでゆくのです。ただ、たった一人だけでは何もできません。たった一人を支えるサポート、コミュニティがあり、そして、一緒にチャレンジする仲間がいることで、想いが行動の連鎖を生んでいくのです。私たちは個人がビジョンと健全な野心を持ち、行動していける、そんな生態系づくりを行っていきたいと思っています。

atamistaという名前には、「熱海を支えつくっていく人たち」そして「熱海から地域づくりのカタチを発信する」という想いを込めています。私たちは、「100年後も豊かな暮らしができるまちをつくる」ために、そして「熱海から社会を変える」ために、人財や事業が生まれ育つ生態系づくりに取り組んでいきます。

■設立の目的

一、生活者目線での地域社会の問題解決
一、文化、コミュニティ、環境の維持・再生につながる人財や事業の育成
一、地域経済の向上、市民力の向上につながる、起業家的精神を持った人財の育成
一、地域資源・地域商品のPRや販売、地域イメージの共有・向上のための情報発信
一、地域力向上、ソーシャルキャピタル向上のための、地域内外のネットワーク・基盤づくり

■経営方針
一、社会の問題解決、価値創造のために行動する。過去や既存事業、また政治的な判断に縛られることなく、本質的な問題を発見し、その解決のために事業を行う。
一、提供者よりも顧客目線、顧客目線よりも生活者目線で考え、行動する。
一、世界基準で考え、ローカルに行動する。
一、トップダウンよりもボトムアップ、依存よりも自立、一人ひとりの想いの根っこを尊重し、人の成長こそを重視する。人の成長は試行錯誤と自分自身が砕かれることから生まれる。社会を変えるためには、まず自分を変える。
一、事業の本質的な意思決定、行動が何ものにも縛られず自由であるよう、自立する
一、多様性を積極的に取り入れ、人の上下の隔てをなくし、オープンでフラットな自由な議論ができる、風通しのよい組織であり続ける。
一、積極的に自らリスクを取り行動しつつも、地域内外の事業者、団体と積極的にパートナーシップを組み、その触媒として行動する。
一、現場主義。机上の空論ではなく、現場に基づいた議論、判断を行う。
一、しかめっ面よりも、遊び心と笑い声。正しさよりも楽しさを。わくわくすることを。

 

2010年5月20日
特定非営利活動法人atamista
設立代表者 市來広一郎